● 不眠症ついて
不眠症とは?
眠ろうと思ってもなかなか寝付けない、夜中や早朝に目がさめてしまう、熟睡できないなど、睡眠に関わるトラブルにより日常生活に支障をきたしている状態のことをいいます。
また、今日も眠れないのではないかという不安によりますます悪循環に陥ったりします。
不眠症の特徴
不眠症には4つのタイプがあり、そのうち複数が重複して現れる場合が多くみられます。
- 1) 入眠障害
- ベッドに入ってもなかなか寝付けず、30分以上かけないと眠れません。
そして、その状態を苦痛に感じている場合は入眠障害の疑いがあります。 - 2) 中途覚醒
- 誰もが朝まで一度も起きずに眠り続けられるわけではありませんが、一晩に何度も目が覚めたり、一度目が覚めると朝まで眠れない状態が数日から数週間続くようなら中途覚醒の可能性があります。
- 3) 早朝覚醒
- 起きたい時刻よりも早く目が覚めてしまう症状です。
お年寄りが早起きなのは、年をとると体内時計のリズムが前にずれやすく、早朝覚醒をおこしてしまうためです。加齢によるものであれば特に治療の必要もなく、不眠症には分類しませんが、うつ病を煩っている人は早朝覚醒も併発していることが多く、ひとつの診断基準になります。 - 4) 熟眠障害
- 睡眠時間は十分とっているのに、ぐっすり眠った感じがしない、眠りが浅い状態です。
睡眠時無呼吸症候群・周期性四肢運動障害(寝ている間に足がびくっびくっと繰り返し動く)などの病気が関係していることもあります。眠っている間に起きるため、本人は気がつきにくいので注意が必要です。
不眠症になる原因
- 不規則な睡眠時間や適切でない睡眠環境
- 昼間の活動量不足が原因で起きる場合
- 心理的なストレス(親しい人の死や悩み)で一時的に起こる不眠をきっかけに「また眠れないのではないか」と悪循環に陥る場合
- うつ病や不安障害、統合失調症など、不眠の症状が起きやすい心の病気にかかっている場合
- カフェインやアルコールなど嗜好品に含まれる成分や、服用している薬の成分によって不眠が起きる場合
など、様々な要因があります。
▲ページ内TOPに戻る不眠症の治療法
- ・ 生活習慣の改善
- 寝付きが悪いからと無理に早く床についたり、お酒を飲んだりするのはやめましょう。
刺激物(カフェイン・ニコチンなど)を取らないようにし、就寝時間にこだわらず、無理に眠ろうとせずに自分なりのリラックス方法を見つけて眠くなってから床につきましょう。
また、毎日同じ時刻に起床したり、食事の時間を規則的にし、適度な運動を心掛けるなど日常生活の改善で体内のリズムを整えましょう。 - ・ 薬物療法
- 睡眠薬や睡眠導入剤を服用します。
近年の薬は自然な眠気を起こさせ、副作用の少ない安全性の高い薬がたくさんあります。医師の指導を守り、自分にあった効果のある薬を服用することで、正しく豊かな睡眠を取り戻しましょう。
また、症状が改善したと感じても、医師の指示があるまではしばらく服用を続けることが大事です。自己判断で服用をやめてはいけません。